焼酎のソムリエ・焼酎唎酒師 ~焼酎唎酒師のお仕事~ -焼酎 知る・学ぶ-


日本全国のほとんどの飲食店で目にする焼酎。 チューハイやサワーも含めたら取り扱っていないお店は無いのではないでしょうか。 普段から慣れ親しんでいる物ではありますが、焼酎について皆様はどれだけのことを知っているのでしょうか。 焼酎というのは種類・飲用方法・地域別の焼酎・など、色々な観点から見ても非常にバラエティーに富んだ奥深いお酒です。その中からお客様の「この一杯」に応え提供することが出来る人材がいます。それが「焼酎唎酒師」です。

アナタの求める一杯に応えるために

焼酎を注文するとき、「芋ください」「麦ください」このように原料別に注文することがほとんどだと思われます。しかし、「芋焼酎」「麦焼酎」と一言で言っても皆同じ香味ではありません。 では何故お客様はこのような注文の仕方をするのでしょうか。 それは焼酎の知識が無いからです。 芋焼酎を注文し、たまたまご自身に合わない芋焼酎を提供されたら、その時点でその人は芋焼酎が嫌いになるかもしれません。このような事を避けるためにも焼酎をお客様のニーズに合わせ的確に提供できる「焼酎唎酒師」が常に求められています。

また、焼酎は蒸留酒なだけにそのアルコール度数は高い物が多いです。泡盛になるとAlc30%を越えるものもあります。お酒は好きだけどアルコール度数が高い物はちょっと苦手という方もいらっしゃると思います。しかし焼酎の特徴として飲用方法の豊富さがあります。炭酸で割ったり水で割ったりと、アルコール度数を下げることが可能です。 但し、ただ単に薄めるだけでは素人と何ら変わりありません。焼酎一つ一つに適した飲用方法というものがございます。それは必ずしも一つというわけではなく、焼酎を飲まれるシーンや合わせて食べる料理、グラスの形など様々な状況によって変化していきます。 焼酎唎酒師はそのような場面でもその焼酎を最も美味しく飲むことができる提供方法を提案することが出来ます。

焼酎唎酒師の能力と資質

焼酎唎酒師は、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が認定、NPO法人FBO(FBO)が公認する呼称資格です。焼酎唎酒師の認定制度は2000年にスタートし、現在までに約1万名の焼酎唎酒師が日本国内はもちろんのこと世界各国で誕生しています。 焼酎唎酒師の認定を受けるためには、講習会(あるいはそれに準ずるカリキュラム)を受講後、試験を受け、SSIが定める基準に達した方のみがその認定を受けることができます。また、焼酎唎酒師はお客様に対して日々の研鑽(情報収集、お客様への提案能力向上)を要するため、公認団体であるFBOに加盟し学んでいます。 主に飲食サービス業、酒類・飲食小売店、卸業に従事する方々が焼酎唎酒師の認定を受け、 活躍しておりますが、最近では一般消費者の方々がよりいっそう焼酎を楽しむために挑戦するケースが増えてきています。

さて、焼酎唎酒師に問われる能力と資質は何も焼酎の事ばかりではありません。 焼酎唎酒師は焼酎のアドバイザーですが、それ故にまずは以下のようなサービスマンとしての能力、資質が問われます。

・「もてなし」の心得

・食品、飲料の基礎知識 

・食品、飲料の歴史、文化 

・テイスティング能力

・マネジメント能力

・セールスプロモーション立案、実施能力

さらに、焼酎唎酒師として焼酎の原料や製造方法を理解していること、焼酎に表示されている語句の意味を理解し説明ができること、焼酎の歴史・文化、テイスティングによる評価とそこから導き出される提供方法、サービス方法等に至るまで、いかにお客様の視点に立って適切かつ的確な焼酎の提案ができるかを問います。 むろん、これらは講習会はもちろんのこと専用テキストやオリジナル教材を使って勉強をして頂きますが、その合格率はおおよそ70%です。

焼酎唎酒師に聞いてみよう

皆さんが普段慣れ親しんでいる焼酎ですが、焼酎唎酒師の手にかかれば皆様が求めている一杯をご提供してくれるはずです。では実際どのように注文、アドバイスを求めれば良いのか事例をご紹介します。

■飲食店で

皆さんが普段慣れ親しんでいる焼酎ですが、焼酎唎酒師の手にかかれば皆様が求めている一杯をご提供してくれるはずです。では実際どのように注文、アドバイスを求めれば良いのか事例をご紹介します。

(1)お薦めは何ですか?


最も簡単にアドバイスを求めるなら焼酎唎酒師にオススメを聞いてください。その際に 「スッキリしたもと、深みのあるものどちらがお好きですか」や、「本日はどのような料理をお召し上がりになりますか」などといった質問をさせて頂くと思いますが、全てはお客様のお好みやいかに美味しく召し上がっていただくかを考えるための質問ですので、思ったことを全部言ってしまうのが好みのお酒と出会うポイントです。

(2)〇〇〇と合う焼酎をお願いします!


バーのような業態で無い限り、飲食店での主役はやはり料理です。料理とお酒を美味しく召し上がって頂くには双方のバランスが重要。料理を決めたらすかさず焼酎唎酒師に料理に合う焼酎を頼んでください。きっと料理の味わいを最大限に引き立たせる焼酎を提案してくれます。

(3)どのような飲み方がオススメですか?


前記で述べた通り、焼酎の特徴として飲用方法の豊富さがあります。お湯割り、ソーダ割り、水割り、ロック等。割合まで話し始めたらキリがありませんが、焼酎それぞれに合った飲用方法があります。焼酎を注文するのであればそのお酒に合った飲み方で楽しみたいものです。是非とも焼酎唎酒師にお尋ねください。

■小売店で

酒屋に焼酎を買いに行くのは、自宅等での「家飲み用」か「贈答用」が多いのではないでしょうか?そんな時は焼酎唎酒師に次のようにアドバイスを求めてください。

(1)今晩〇〇〇食べるんだけど?

ご自宅でのお食事メニューをズバリ、教えて下さい。焼酎に対するお好みなどをお伺いしたうえでそのお食事と相性が良い焼酎を提案します。また、どのように飲んだら最も美味しく召し上がって頂けるのか等についてもアドバイスしてくれるでしょう。

(2)こんなパーティーに持っていきたいんだけど?


焼酎はその幅広い飲用方法からパーティーなどでは重宝するお酒の一つです。 その中でも季節や集まる方々の属性、お好みなど飲まれるシーンに適切な焼酎があります。焼酎唎酒師はそのようなシーンを踏まえた提案にも長けてますので、適切な一本を提案してくれるでしょう。

(3)こんな人に贈りたいんだけど?


贈答品としてお酒を贈ることは珍しくありません。しかし、その場に相応しいものかどうかは焼酎の知識が無ければ選ぶことは困難です。そのような時は焼酎唎酒師にお尋ねください。相手の方の性別、年齢、お好みなどお伝え頂ければ、そこからお相手にお慶びいただけるであろう焼酎を推察し適切な一本を提案致します。

焼酎唎酒師を目指すには

ここまでのとおり、焼酎唎酒師は飲んだ焼酎の銘柄を当てるというような人ではなく、その焼酎に適した美味しい飲み方、あるいはいかに料理を美味しく召し上がって頂くか、さらにはそれらの楽しさも含めて、真の焼酎の魅力を消費者にお伝えする役割を担っています。また、それは常にお客様の視点に立った提案でなければならないため、時には焼酎以外のお酒をオススメする場合もあります。

前記通り、最近では一般消費者が焼酎唎酒師に挑戦し、見事、合格されるケースも多くなってきましたが、焼酎愛好家にとっても自身の焼酎ライフをより充実して頂く、あるいは周りの方々に焼酎で幸せを提供するといったことに役立てているようです。

「おもてなし」が世界より評価される日本。 我が国の伝統的酒類であるこの焼酎、おもてなし文化の一端を担っているとも言える この焼酎を適切な形で未来へ伝承するためにも、今、焼酎唎酒師の力が求められています。

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<掲載日>2014年4月21日