酒税法による焼酎の分類 -焼酎 知る・学ぶ-


日本の酒税法上において、世界の蒸留酒と焼酎は、非常に特殊な分類がなされます。それは、日本の酒税法制定の目的が、あくまでの財政収入確保の観点から酒類の酒税を課すと定められているからで、世界各国の酒類制度のように、生産者保護のため、消費者に判りやすくするためなどの観点ではないからです。

とはいえ、実際の焼酎の分類や、表示法に関わってくることなので、その仕組みは覚えておかなければなりません。図の「日本の酒税法上における世界の蒸留酒と焼酎の分類チャート」の様に、焼酎はまず大きく2つに分類されます。


酒税法上の焼酎の定義

酒税法上で、焼酎は以下の2つに定義づけられています。
※焼酎という文字は常用漢字でないため、ひらがな表記される場合があります。

名 称 定 義
連続式蒸留焼酎 連続式蒸留機で蒸留させ、 アルコール度36%未満にしたもの。別名「焼酎甲類」「ホワイトリカー」(ホワイトリカー1と表示)など。
単式蒸留焼酎 単式蒸留機※で蒸留させ、 アルコール度45%以下にしたもの。別名「本格焼酎」「焼酎乙類」「ホワイトリカー2」など。

※正確には、連続式蒸留機以外で蒸留したものを単式蒸留しょうちゅうと呼ぶ。


酒税法上における焼酎の条件

酒税法では、焼酎(連続式蒸留焼酎、単式蒸留焼酎)を名乗るための条件が以下のように定められています。


1.原料について

焼酎の原料(もろみに使うもの)に対し、以下のものは認められません。使用すると焼酎を名乗れなくなります。

使用できない原料 理 由
発芽させた穀類(麦芽など) ウイスキーと区別するため
果実 ブランデーと区別するため※1
含糖物質(砂糖、蜂蜜、メープルシロップなど) ラムと区別するため※2

※1.なつめやし(デーツ)だけは果実であるにも関わらず使用が認められています。
※2.ただし、鹿児島県奄美群島内で製造される黒糖焼酎だけに限っては、米麹を併用すれば黒糖焼酎の製造を例外的に認められています。


2.製造工程で行えない処理

焼酎の原料(もろみに使うもの)に対し、以下のものは認められません。使用すると焼酎を名乗れなくなります。

行えない処理 理 由
白樺(しらかば)の炭で濾過したもの ウォッカと区別するため
 酒に杜松の実などを加え蒸留したもの ジンと区別するため

その他の条件

焼酎を長く樽などで熟成させると琥珀色がかった色調になりますが、仕上げる際には、分光光度計により、色度が吸光度 0.08 以下になるよう調整されます。(吸光度0.08 を超えた場合は、濾過にて脱色されたり、ブレンドして薄められたりします)
砂糖を添加しても、焼酎表示は可能ですが、焼酎全体の2%未満であることと、ラベルに「砂糖添加」の表示が必要になります。ただし、本格焼酎とは呼べません。単式蒸留焼酎又は焼酎乙類の表示になります。 


本格焼酎に認められた原料とは

本格焼酎を名乗るためには、「穀類(米、麦など)」「芋類」「清酒粕」「黒糖」以外には、国税庁長官が定める以下の49品以外の原料は使用できません。

あしたば あずき あまちゃづる アロエ ウーロン茶
梅の種 えのきたけ おたねにんじん かぼちゃ 牛乳
ぎんなん くず粉 くまざさ くり グリーンピース
こならの実 ごま こんぶ サフラン サボテン
しいたけ しそ 大根 脱脂粉乳 たまねぎ
つのまた つるつる とちのきの実 トマト なつめやしの実
 にんじん ねぎ のり ピーマン ひしの実
ひまわりの種 ふきのとう べにばな ホエイパウダー ほていあおい
またたび 抹茶 まてばしいの実 ゆりね よもぎ
落花生 緑茶 れんこん わかめ  

ただし、これらの原料が100%で使用されることは少なく、デンプン質の多い材料と一緒に使用され、これらの原料の割合が非常に少ないことが多いので、ラベルを注意して見てみましょう。


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